廣田神社つづき
廣田神社の「コバノミツバツツジ」群落
  コバノミツバツツジ群落は西宮市の甲山南南東の山麓・廣田山にあり 廣田神社の外苑内
 約二万平方メートルに瓦り十数カ所に分かれて群落を形成し、総数は約二万株にのぼると
 推定され、昭和44年兵庫県指定天然記念物に指定された。四月初旬から中旬には満山
 躑躅を以て覆われ、その情景は千紫万紅天に映ずるの美観にて千古の神蹟にふさわしい。
 植物学の父である牧野富太郎博士も「ただ三葉千萬人をおびき寄せ」と一句を詠まれて
 絶賛しました。
  コバノミツバツツジは関西地方の低い山を中心に分布し、特にアカマツ低木林内に多くみられ
 落葉低木のツツジ科の植物で、葉が小枝の先に三枚輪生する特徴があり三月末から四月
 中旬に一斉に開花する。花色は浅紫・濃紫・白色があるが、広田神社の躑躅は淡紫色です。
 広田神社のコバノミツバツツジは古く元禄年間人文に詠まれ、ふぇんろく、寛永、正徳のころ
 既に栽培され「広田山の躑躅」として有名であり、民間行事の春山行きでも、広田山で
 手折った躑躅を田の水口に押し立てる事が記録に残っている。
  ツツジ科の植物は株を叢生し、株の中央の幹は枯死するので、樹齢の推定は困難であるが
 広田神社のコバノミツバツツジは大株で樹齢約百五十年以上と推定され、その高さも
 三・四メートルに達する。
 大東亜戦争以前には周辺地区を含め二十万株を誇った躑躅も周辺の開発・宅地造成など
 に伴い廣田神社の神苑に残った約二万株のみとなったため、神社では市民の協力を得て
 植栽に力を入れており、去る平成5年に皇太子ご成婚を祝し、氏子崇敬者より植樹の奉賛を
 募り、五百株の若木を植樹している。
 現在も引き続き記念植樹の奉賛を受け付けていますので協力頂ける方は神社まで
 お申し出下さい。(奉賛金 一株につき二千円以上志納)

   廣田神社社務所 (〒番号 662-0867)  西宮市大社町7番7号 
            電話 (0798) 74-3489代表   Fax (0798) 74-3725 
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2004年4月10日現在の写真
コバノミツバツツジが境内の山に群生している。この時期、神社では
ツツジ祭りを行っている。
コバノミツバツツジ花のクローズアップ